日本の法務研究や関連した種々の組織・活動について。

■法務省「法務総合研究所」における法務研究。

法務省における「法務総合研究所」は、法務省の管轄下にある機関であり、その組織は「総務企画部」、「研究部」、「研修部」、「国際連合研修協力部及び国際協力部」の5つの部門で構成されています。

総務企画部は、法務総合研究所が実施する研究についての総合的な企画立案を提案し、関係する部署や機関、外部組織との総合調整を行ったり、法務研究や法務研修、または法務研究に関連した国際レベルの研修・国際協力部門に対して、専門的な人・モノ・金・情報の4側面から援助を行ってくれます。

また法務総合研究所の組織構成や再編、人員配置、資料・統計など法務研究に資する事柄全般についての管理・運営・バックアップ、さらに予算についての事務管理全般を行っています。

法科大学院で使用されている教材や研究資料の一部を策定・作成して提供するなど、協業体制での活動も活発に行われています。

■公益社団法人商事法務研究会について。

公益社団法人商事法務研究会は行政庁を内閣府とする外郭団体で、民商事法などに関する調査研究をはじめ、法知識の普及・啓発を推進しています。

いま法務の世界では法教育の発展や実質的な助成、表彰推進によるモチベーションの向上などが課題になっていますが、そうした助成活動や共同・協力団体の事務局業務支援、法学に関わる試験事業などを積極的に行っている国内希有の組織です。

また機関誌・旬刊「商事法務」を発行しています。

この機関誌は昭和30年の創刊以来長年にわたって発行されているもので、商法など企業経営や組織の運営に関わる法律の実務について、あらゆる角度からの記事や特集があることでも有名です。

会社法、金融商品取引法などの最新動向や解説は、これから法務を学ぼうとする人たちにもプラスとなるでしょう。

会員以外の人でも購読は可能です。

会社法、著作権法、金融商品取引法など、いまの時代に欠かすことのできない関連市場の最新動向や解説も参考になります。

原則毎月3回刊行しています。

■法科大学院・法務研究科など各大学の法務研究とは。

法務研究は先にご紹介した法務省管轄の組織を筆頭に、外郭団体・研究機関や中央大学法科大学院、広島大学法務研究科をはじめとする各大学でも活発に行われています。

たとえば広島大学法務研究科の教授である田村耕一氏の専門分野は、民法、担保法、契約法で、現在の研究は「不動産賃借人の保護」「金利規制」「最低賃金保障」など。

『法学では、一人一人の個別問題をリアルに見据え、正義(規範)に基づく事後の処理を考える、それに対して経済学では、問題を標準化して「事前の対策」を考える』と言っています。

同時に法学と経済学、その違いをしっかり意識しようと呼びかけていますが、同じように見える事象でも、法の上から捉えるか、経済の上から捉えるかで物事に対する対処・対応はまったく別物になります。

こうした違いを前提にしつつ、さまざまな研究を行っていくのが法務研究です。