特許権・知的財産権は、侵害・犯罪行為との闘い。

■有形無形に関係なく存在する特許・知的財産権。

ふだん何気なく使用しているモノやコトには、そこに特許権があり知的財産権が存在します。

私たちの暮らしは無数のモノや形のないシステムやサービスで営まれていますが、これらの発明は、特許権や知的財産権によって守られ、法で決められた一定期間は発案者(特許届出申請者)にすべての権利があることになっています。

つまり特許は、世の中にとって有益と思われる発明品に対して発明をした人、またはその承継人に対して、“一定期間、その発明を独占的に使用できる権利(=特許権)”を、日本であれば日本国が、米国や欧州であれば、その当事国の機関がその権利を与えたものということになります。

また特許権は、有形無形を問わず知的財産権の1つという定義で成り立っています。

日本国内の特許法では、特許法1条に『特許制度は、特許権によって発明の保護と利用を図ることにより、発明を奨励し、また産業の発達に寄与することを目的とする~』と明記されています。

日本国内における特許権・知的財産権の監督官庁は経済産業省であり、その省の中の特許庁が特許権・知的財産権の審査と認可に当たります。

■特許・知的財産権の侵害に関する事案と法務。

最近ではマイクロソフト社とアップル社のあいだでみられるような特許権・知的財産権に絡んだ訴訟問題が各国でみられるようになりました。

中国による侵害行為は過去に例がないほど数が多く悪質で、国家犯罪に等しいと断言する識者もいるほどです。

たとえば新機能を組み込んだパソコンやオフィスコンピュータは、OSや構成などに独創なアイデアや新しい技術が盛り込まれていますが、それらの貴重な開発データを外部にもち出したり、ハッキングという行為で盗み取る手口などが巧妙化し、侵害・犯罪行為の特定がむずかしい特許権・知的財産権の事案も日常化しています。

これらの案件に対して迅速に取り組み、紛争・抗争が複雑化したり大きくならないよう、平和裡におさめていくのも法務に関係する人たちの仕事です。

関連したものには「知的財産管理技能検定(旧知的財産検定)」、「ビジネス著作権検定」などがあります。

また日用品の改良など小さな発明に関しては「考案」と呼ばれる実用新案法でその権利が守られています。

インダストリアル(工業製品)の世界では、意匠法によって厳正に保護されています。

さらに企業のアイデンティティやプレゼンスを表すものにブランド名や商品のネーミングがありますが、これらは「商標」と呼ばれ、商標法によって保護されています。

音楽や絵画、書画・版画、小説などの著作物は「著作権」によって保護されます。

■巧妙化する特許権・知的財産権の侵害。

お菓子・駄菓子、雑貨品やTシャツなどのごく身近なものやでも特許権や知的財産権侵害が起こる可能性を秘めています。

近年ではマネーロンダリングと同様の手口で、特許権・知的財産権を取得した技術的資料を、第三国の複数のダミー会社を経由させながら出所をわからなくする手口なども常態化しています。

特許権や知的財産権、さらに商標権(商標登録)などで守られているものは故意でなくても侵害が成立し、販売差し止めなどの処分が課せられ企業イメージが著しく毀損されてしまうケースもあります。