法務の資格取得をめざす人は、“博学多才”が、新時代のキーワード。

■法務とは何か。

法務に携わる日常とは何か。

そもそも法務といってもその幅は限りなく広く、司法と密接に絡み合った世界です。

したがって法務の業界で資格を取ろうと思えば司法の勉強や資格が必要な場面にも多々遭遇してしまうことがあります。

法務の資格と司法の資格、あるいはこの両者の勉強はともに必要であるという認識を最初にもっておいたほうが良いでしょう。

さて、その上で、復習もかねて“法務とは何をする仕事なのか”ということを少し考えておきましょう。

たとえば企業の活動というのは外から眺めている限りではそれほど意識しませんが、実際は事業展開や事業推進にともなって発生する、さまざまな法的課題にぶつかりながら前にすすんでいます。

身近な例でいえば契約書の作成や管理であり、マクドナルドのような訴訟問題に対応しなければならないこともあります。

毎年開催される株主総会・取締役会の事務局業務などもあります。

■問われる法務関係者の広い知識・見識。

最近では企業の社会的責任・コンプライアンスの推進、ISO(環境マネージメント・国際基準)、HACCP(衛生環境マネージメント・国際基準)の取得、知的財産権の管理や活用などもクローズアップされてきました。

M&A(合併・買収)に絡む法務は、それだけでも複雑多岐であり、堪能な語学と膨大な資料を読みこなす必要にも迫られます。

「私は日本語しか話せません、理解できません」などと言っていたら、1つや2つの資格を取得していても現場では役に立ちませんから、どうしても語学スクールやビジネススクールに通って、専門とする領域とその周辺の語学、または国際ビジネスの商習慣くらいはマスターしておく必要があります。

また、司法書士や弁護士、弁理士といった人と同席することもあるでしょう。

そうした人々もいわば“法務の枠の中にいる同業者”ですが、たとえば司法書士の仕事内容を理解していなければ、対等に口を聞くこともプロらしい質問をすることもできません。

大企業でも中小企業でも、グローバル取引が常識となった現代は、企業の採用試験も昔とは比較にならないほど厳格で深い知識、広い見識が求められます。

法務の資格取得に対して、どのような心構えでどう臨むかを見直す必要があるかも知れません。

■法務・司法に関連した資格取得のための講座。

ちなみに「法務=司法」の代表的なものを検定や資格認定講座の項目からピックアップしてみると、旧司法試験、新司法試験、法科大学院統一適正試験、法学検定試験、司法書士、行政書士、弁理士、知的財産管理技能検定(旧知的財産検定)、ビジネス著作権検定、ビジネス実務法務検定試験、コンプライアンス・オフィサー認定試験、裁判所事務官Ⅰ種、裁判所事務官Ⅱ種、裁判所事務官Ⅲ種、家庭裁判調査官補Ⅰ種、海事代理士、刑務官、法務教官、保護司などがあります。

1つを勉強していくと隣り合った世界の勉強や資格も必要になります。

つまり法務のプロや資格取得をめざして何かの資格を取得するということは、それに関連した20~30の職域の基礎知識をもつ必要にも迫られるということです。

どの領域や資格取得をめざしているのかは別にして、これから法務という法律の世界に携わろうとする人たちは、法務とはこのように博学多才でなければいけないということを認識しておきましょう。